「僕らは、目に見えない力で繋がっていたんだ。13年前のあの場所から。」
かつて「あの町」で出逢い、小さな湖畔の廃バスを秘密基地に遊び回った三人−−花梨と智史と佑司。水草が好きだった智史は「水草屋の店長」が夢で、絵が得意だった佑司は「画家」、両親の顔も知らない花梨は智史と佑司の夢に寄り添うように「水草屋の看板娘と画家のモデル」が夢だと言って将来を誓い合っていた。それぞれの事情で離れ離れになった13年後、三人はそれぞれの夢への途上で運命的な再会を果たす。動き出す甘美で切ないドラマ。と同時に甦る「あの町」の美しい記憶。セピア色だった想い出が鮮やかな色を帯びて再び輝き始めていく。ところが、その先にはある運命が彼らを待ち受けていた……。
「そしてこれからも、僕らは、その力で繋がっていく。」
本作は目には見えないけれど誰もが感じたことのある強い力、そんな力が引き起こすある奇蹟の物語である。「いま、会いにゆきます」同様、本作のタイトル「そのときは彼によろしく」にもある驚きが用意されている。その言葉の意味は?どんな時に誰に何を託すのか?小説とは異なるラストシーンの予期せぬ感動は、きっと観る者にかけがえのない優しい気持ちを思い起こさせてくれるだろう。それは誰もが記憶の中に抱えているプリミティブな温もり。眩いばかりの光に溢れる“プリズム・ラブストーリー”。その涙はきっと温かい。感涙ラブストーリーはここからまた新たな潮流を生み出す。
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