休憩時間を含めて公演時間はきっかり２時間。アンコールもありませんでしたが、「たっぷりベートーヴェンを聴いた」という思いの残ったコンサートでした。１９６８年に２７歳で初来日したゲルバーも６７歳。でもピアノに向かえばとてもそんなお歳には見えないエネルギッシュな演奏ぶりは健在。奇をてらわない非常にオーソドックスな堂々たるベートーヴェンを聴かせてくれました。まさに曲よし、演奏よし・・・没頭して演奏に聴き入り心地よい疲労感を覚えたコンサートでした。ピアノを勉強する人にとって避けては通れないベートーヴェンのピアノ・ソナタ、会場には学生さんの姿も目立ちました。 1968年、センセーショナルな日本デビューを飾って以来度々来日、今回の来日は40周年記念ツアーとなる。かつてはアンセルメ、ケンペ、セル等そうそうたる顔ぶれとも共演、円熟の年齢となった昨今は、現代の機能的な演奏とは一線を画する貴重な存在として、その演奏がますます評価されている。今回はオール・ベートーヴェン・プログラム。ドイツ的な伝統を受け継ぐ、堂々たる風格を備えた演奏をたっぷり味わいたい。   ピアノ ブルーノ＝レオナルド・ゲルバー プログラム ベートーヴェン：ピアノ・ソナタ 第14番嬰ハ短調Op. 27-2 「月光」 第21番ハ長調Op.53「ワルトシュタイン」 第 8番ハ短調Op.13 「悲愴」 第23番へ短調Op.57 「熱情」 公演日 ２００８年５月８日（木） 【開場】１８：１５　【開演】１８：４５ 会場 愛知県芸術劇場コンサートホール 料金 S\7,000　A\6,000　B\5,000　C\4,000　D売切